[メイン] GM : 1922年、アメリカ、ロサンゼルス。時期は2月。
夕食を終えた君たちは、スピークイージーに繰り出すことにした。
その晩の出会いは、あなた達を予想だにしなかった体験に巻き込む出来事だった。

[メイン] GM : クトゥルー TRPG「オーロラの祝福」開幕です。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 週末、夕食が終わって、君たちはスピークイージーに繰り出しました。
お店の前で待ち合わせていますね。

[メイン] GM : 「スピークイージー」とは禁酒法時代に出没した非合法なもぐりの酒場である。

[メイン] ロックスター : 「あ~!酒が待ち遠しいんすがね~!なぁ、早く入りたいんすがね!」
騒いでいるウニ頭の男と、美人が二人

[メイン] アンサージュ : 「あの……こ、こんなところ、来ちゃっていいんでしょうか……?」
ぎゅっと体を縮こませて、不安げに辺りを見回す。
……怖そうな人が多い。

[メイン] ロックスター : 「別に構わねェって!それに何かあればおれが守るんすがね!」
自信満々に、胸を張っているウニ頭の男。そう、彼こそが───

[メイン] アンサージュ : 「え、えへへ……ありがとうございます……”ロックスター”さん」

[メイン] ロックスター : 「この"実力者"ロックスター様がいる限り絶対ては出させねェ!」

[メイン] アンサージュ : 「でも……まだ、入っちゃだめです」

[メイン] アンサージュ : 「……マミお姉さんが来ていません……」

[メイン] ロックスター : 「酒場の前で立ち往生…おれはこんな屈辱を受けたのは初めてだ!酒ェ~~!!」

[メイン] アンサージュ : 背の高い荒くれものたちの集まる場で、背伸びして人影を探す。
見覚えのある金色の影を。

[メイン] 巴マミ : そこに…たったったっ、と小気味いい音を響かせながら。

[メイン] 巴マミ : 「はぁ、はぁ……!ごめんなさい、待たせちゃったかしら」
息を切らせながら、店の前へと姿を現す。

[メイン] アンサージュ : 「マミお姉さん……!私は大丈夫……ですけど……」
酒を待ち遠しくしていたウニ頭を見上げる。

[メイン] ロックスター : 「ああいや、おれ達も今来たところなんすがね…さぁ早速入るんすがね!」

[メイン] GM : ターが入ろうとしたときです、黒いサングラスをつけた男が入り口を塞ぎます。

[メイン] 巴マミ : 「そ、そう…?それならよかったけれど…えっ?」

[メイン] アンサージュ : 「はい! ……マミお姉さんが遅れるだなんて……珍しい気がします。何かあったんですか……?」
と、声をかけたところで。

[メイン] グラサン男 : 「ここは会員制だ。お前たちは会員か?」

[メイン] ロックスター : 男は自信満々に言い放つ
「当然!おいアンタ…ロックスターって名を知ってるだろ?」

[メイン] グラサン男 : 「…!あなたは''実力者''と名高いターさんでしたか。これは失礼しました。お通りください」
すぐに扉の前から退き、ペコペコとお辞儀をする。

[メイン] 巴マミ : 「ううん、その…お仕事にちょっと手間取っちゃって。埋め合わせってわけじゃないけど、一杯ずつ奢るわ」
小声で早口に交わす。表向きは"使用人"ということで通している仕事だ。

[メイン] ロックスター : 「さぁさぁ、マミさんもアンサージュちゃんも入るんすがね!」
大げさに手を振ってエスコート…決まったんすがね!

[メイン] 巴マミ : 「ええ、ありがとう。ロックスターさん」
苦笑気味に返しながらエスコートされる。

[メイン] アンサージュ : 何か危ないことがあったとかじゃないなら良かったです、と返して。
「……あ、ありがとうございます。かっこいいです、ロックスターさん……!」

[メイン] ロックスター : 「じゃあさっそく席に座って注文して宴と行くんすがねェ!」
……既に酔っているのだろうか、二人を入れてから、やけにハイテンションで店の中へと入っていく。

[メイン] 店主 : 「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」
君たちの姿を確認して店主がニコリと笑いかける。

[メイン] ロックスター : 「ささ、お二人ともさきに座るんすがね」
席へと誘導する。

[メイン] アンサージュ : 「は、はい」
怪しげなお店の雰囲気に委縮しつつ、少し高い椅子に頑張って座った。

[メイン] 巴マミ : 「ふふ、いやに張り切ってるわね。……アンサージュさんはこっちの席の方がいいかしら、その方が他のお客さんに緊張しないでしょ」

[メイン] 巴マミ : 言いつつ、アンサージュを挟む形で自分の席に着く。

[メイン] ロックスター : 二人が座ったことを確認し、自分も席に着く。
「店員さーん!注文ー!」

[メイン] 店主 : 「はい。何になさいますか?」
ターの座るテーブルへと来る。

[メイン] アンサージュ : マミお姉さんにぺこりと頭を下げる。
少し……安心できます。

[メイン] ロックスター : 「えーおれはビールで!二人は…ワインにするんすがね?」

[メイン] アンサージュ : 「……あの……ミルクってありますか?」

[メイン] 店主 : 「ミルクですか?ありますよ」
アンサージュにうなずく。

[メイン] アンサージュ : 「す、すいません……それでお願いします」

[メイン] 巴マミ : 「ううん…そうね、今日の気分は紅茶リキュールかしら。アールグレイでお願い」

[メイン] 店主 : 「紅茶リキュールですね。かしこまりました」
マミさんの注文を取りうなずくと、お酒を作りにカウンターの方へ歩いて行く。

[メイン] ロックスター : 「二人とも聞いてくれ!今日は大活躍だったんすがね!おれの見事な航海術で荒れ狂う波もなんのその!」
注文を待つ間、暇が嫌だったのか自分の武勇伝を語る。

[メイン] 巴マミ : 「あら、そんなことが。すごいわね、怖くなったりしないの?」
ニコニコとしながら相槌を打つ。

[メイン] アンサージュ : 「はえ…………!」
目を輝かせて話に聞き入る。
狭いお屋敷の中で過ごしてきたアンサージュには、広い海の話は魅力的に聞こえる。

[メイン] GM : ターが武勇伝を語ろうとすると店内がざわつく。

[メイン] ロックスター : 「…?何か騒がしいんすがね…」
話を切り上げ、周囲を見渡す。

[メイン] GM : ある白人の青年の周りに人だかりができていることがわかります。

[メイン] アンサージュ : 騒ぎの方に目を向ける。
体を回したら椅子の上でちょっとバランスを崩しそうになった。

[メイン] 巴マミ : 「……っと、大丈夫?」
アンサージュのふらつく身体を支えつつ、同じようにして声の方を見やる。

[メイン] ロックスター : 人だかりと二人と視線をキョロキョロさせる。
「……ちょっとおれも気になるな…見に行ってきていいんすがね?」

[メイン] アンサージュ : 「あ、ありがとうございます……」

[メイン] アンサージュ : 「……危ないかもしれませんよ……?」

[メイン] 巴マミ : 「そうね…構わないわよ、あまり騒ぎを起こさないようにね」

[メイン] 巴マミ : 「彼なら大丈夫。この辺りで危険な目に遭うほどヤワじゃないわ」

[メイン] ロックスター : 「危なくても騒ぎが起こってもおれには敵じゃないんすがね!じゃあ行ってくる!」
席を立ち、人だかりへと近寄り、白人の男へと目を向ける。

[メイン] アンサージュ : 「あ…………」
止める間もなく、行ってしまった。

[メイン] アンサージュ : マミお姉さんがそう言うなら。と納得して座りなおす。

[メイン] 巴マミ : 「……そういう意味で言ったんじゃないんだけど…あはは」
その後ろ姿を見送る。

[メイン] 巴マミ : 「とりあえず、私たちはこっちで注文を待ちましょうか。……あんまり戻ってくるのが遅いようなら、こっそりロックスターさんの分も飲んじゃいましょう?」

[メイン] 巴マミ : 悪戯っぽく笑う。

[メイン] アンサージュ : 「…………」
目をぱちぱち。

[メイン] アンサージュ : 早く戻ってきてくださいね……ロックスターさん……

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「僕は冒険家でね。映画撮影のためにカナダの冒険旅行から帰ってきたばかりなんだよ!」

[メイン] 店主 : 「お客様は彼の話を聞かないんですか?」
注文の品を持って2人の座る席へと来る。

[メイン] ロックスター : 「………冒険家!カナダでどんな冒険をしたのか聞いてみてェ~!おいアンタ、実際どんな冒険したんだ!?」
人ごみに割って入り、目を子供のように輝かせて問う。

[メイン] 巴マミ : 「ふぅん…有名な方なの?」
話の内容に耳を傾けつつ、アンサージュの意思を確認する。

[メイン] アンサージュ : 「……冒険……」
ロックスターの大声が耳に入って。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「いいね、では僕の冒険譚をお話ししよう!」
ターの方を見てにやりと笑う。
彼の話の内容は、旅の武勇伝である。

[メイン] アンサージュ : 「き、聞いてみたい……です」

[メイン] ロックスター : 「むほほw楽しみなんすがねェ〜!」

[メイン] 巴マミ : にこり。
「……わかったわ。店主さん、注文は終わりそうになるまで遅らせてもらえるかしら?」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「巨大熊に遭遇したり、2mのサーモンを釣ったりしたんだよ!すごいだろう?」

[メイン] 店主 : 「ええ。構いませんよ」
マミさんにニコリと微笑みかける。

[メイン] ロックスター : 「すんげェ〜〜〜〜!!!👀✨✨✨」

[メイン] アンサージュ : 「店主さん……!マミお姉さん……!ありがとうございますっ!」

[メイン] GM : ターは自然科学を持っているので、2mを超えるサーモンなんて現実的ではないと思いますね。

[メイン] 巴マミ : 「いえいえ…行きましょうか、大事なところを聞き逃しちゃったら寂しいものね」
そのまま手を引きつつ語り手の方へと足を進める。

[メイン] ロックスター : 何か胡散臭いな…と思いつつ、それでも一応話を聞かせてくれたのだから感謝はしなければならない。
「話を聞かせてもらったお礼におれの武勇伝も聞かせたいんすがね…おいアンタ、ロックスターって名を知ってるだろ?」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「!!!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「もしかしてあなたが''実力者''と名高いターさんですか!?」
「お会い出来て光栄です!」
そう言って握手を求める。

[メイン] アンサージュ : 引かれるままにやってきて。
な、仲良くなってる……。

[メイン] ロックスター : その反応を見てキメ顔になり、握手に応じる
「いやいや…そこまで言われると照れるんすがね…」

[メイン] 巴マミ : ……まあ、変な騒ぎにならずにすみそうでよかったわ。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「…ところで、失礼でなければ1つよろしいでしょうか。僕は何故ターさんが''実力者''と呼ばれているのかど忘れしてしまいまして、教えてもらってもよろしいでしょうか?」

[メイン] ロックスター : その言葉を聞いて、ニヤケて言う。
「え?そんなにおれの話が聞きたいんすがね?いや~じゃあ話してやるんすがね!おれの武勇伝……ウニ頭の船乗りの話を!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「!!!」
「ぜひ!」

[メイン] ロックスター : 「あれはある夏の日だったんすがね何しろ海は天候が変わりやすくてその日はたまたま渦潮が発生するわ嵐に見舞われるわ漂流物がたくさん流れてくるわでまともに航海できる状態じゃなくてあわや遭難といったところでおれの神的な操舵によって」
早口でまくし立てる

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「おおお!それこそ正に僕の求める冒険と同じです!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「あ~…!!!ターさんが僕と一緒に冒険に行ってもらえたならば、一日違いで流星雨を撮影できなかったこともなかったかもしれません」
残念そうに語る。

[メイン] ロックスター : 「ん?流星雨?」
出てきた単語に興味を持ち、聞き返す

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ええ。僕は純粋映画の撮影も兼ねて冒険しているのです」

[メイン] GM : 「純粋映画」とは、当時流行っていた映画のスタイルで、物語性を排して、映像そのものを楽しむアート的な映画である。主に短編が多かった。
また、トーキー(音声の入った映画)はまだ主流ではなく、彼の映画も映像に合わせてBGM用のレコード回す無声映画である。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「星は美しいですからね」

[メイン] ロックスター : 「へ~!あんた映画の撮影のために冒険してるのかァ~……それで、撮影できなかったその流星雨って何か気になるから、詳しく教えてほしいんすがね…」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「あはは。流星雨はおまけのようなもので、メインはオーロラの撮影だったんですよ」

[メイン] ロックスター : 「オーロラ!?知ってはいるけど見たことはないんすがねェ!あんたの映画俄然気になってきた!もっと冒険と映画の話を聞かせてくれ!」
好奇心が抑えられない、といった顔で男は迫る。

[メイン] GM : ターは機械工学持ちなので、オーロラのような光量の微弱な現象が、フィルムにちゃんと感光するとは思えないと考えます。

[メイン] 巴マミ : 「あの……よかったらその話、私たちにも近くで聞かせてもらってもいいかしら」
アンサージュの手を引いたまますい、と近くに顔を出す

[メイン] アンサージュ : 「わ……!?」

[メイン] ロックスター : ………よく考えたら、オーロラの現象の理屈を考えると、カメラに映るのか?何か怪しいな…
「なあ……ちょっと無粋で申し訳ないとは思ってんすがね、そのカメラのフィルム。現像した後で見せてほしいんすがね」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ええ。構いませんよ」
マミさんとアンサージュの姿を確認して微笑む。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「フィルムですか、おい!コンスタンティン」
誰かの名前を呼ぶ。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 呼ばれた男がオールドマンの元へ歩み出てくる。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「はいはい。どうかしましたか?」

[メイン] アンサージュ : 忙しく辺りを見回して、でも話の熱気を近くで感じられるのが楽しい。
……マミお姉さんは私のために気を遣ってくれたんでしょうか……

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「彼はコンスタンティン。僕の冒険の撮影担当だ」
そう言って紹介する。

[メイン] 巴マミ : アンサージュの視線に気付いて、無言で軽く微笑み返しつつ。
「へぇ…あまりこういうのには詳しくないけど、ずいぶん本格的なのね」

[メイン] アンサージュ : 「ア、アンサージュです」
ぺこぺこ。

[メイン] 巴マミ : 「あ……巴マミよ。こちらの"実力者"ロックスターさんのお友達で、インキュベート家の使用人をさせてもらっているわ」

[メイン] ロックスター : 「これはこれは、コンスタンティンさん。おれはロックスターって言うものなんすがね…」
呼ばれてきた男に挨拶をする……どうやら話に入ってきたマミとアンサージュには気が付いていないようだ

[メイン] コンスタンティン・ポート : ペコペコと3人に軽く会釈をする。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「これはご丁寧にどうも。僕はコンスタンティン・ポート。映像制作の会社で働いているんだ。ホームパーティや家族旅行も撮影に同行できるから、仕事があれば連絡をもらえれば…」
そう言って3人に名刺を手渡そうとする。

[メイン] アンサージュ : 流されるように受け取って眺めてる。

[メイン] ロックスター : 名刺を受けとり、軽く見てから懐にしまう。それからもう一度向き直り、
「単刀直入にお願いするんすがね…オーロラとか巨大なサーモンが写っているカメラのフィルムを見せてほしいんすがねェ!」

[メイン] GM : 名刺を受け取る際に医学持ちのターとアンサージュは気がつきます。
コンスタンティンの体調がすぐれないのがわかる。顔色が悪い。

[メイン] 巴マミ : 受け取って、同じように名刺を差し出す。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「これはどうも」
マミさんの名刺を受け取り、懐へしまう。

[メイン] アンサージュ : 「……? 体調……悪いんですか……?」
コンスタンティンの顔を見て。

[メイン] 巴マミ : ……あら。よく気づくわね…

[メイン] ロックスター : 「……おいアンタ、ちゃんと睡眠はとってるか?」
顔を改めて見て、気が付いた。どうもこの男、体調が悪そうだ。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「ああ。少し寝不足でね。気を遣ってもらって悪いね」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「フィルムは見せたいのはやまやまなのですが…」
チラリとオールドマンの方を見る。

[メイン] ブレイン・オールドマン : コンスタンティンにコクリと頷き

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「実はブロードウェイにあるミリオンダラーシアターというムービー・パレスの試写室を抑えていて、上映会を開こうと思っていましてね」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「それのあとで良ければフィルムを見せることができますよ」

[メイン] ロックスター : 「へ〜!それはいつなんだ?」

[メイン] GM : 「ミリオンダラーシアター」は1918年にできたばかりのブロードウェイにある映画館である。
「ムービー・パレス」とは映画館のこと。当時の映画館は宮殿風の装飾がなされることが多く、こう呼ばれていた。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「正式な公開は、タイトルの編集やBGMレコードの準備などを行う必要があるのですが…」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「今から映像のみの初出し試写会をやるつもりです」

[メイン] ロックスター : 「!」

[メイン] アンサージュ : 「今から……!」
興味がある、というのが滲んだ声。

[メイン] 巴マミ : 「へぇ…!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「よろしければあなたがたもどうですか?」

[メイン] ロックスター : 「あれ、二人共話を聞きに来てたんすがね?」
今更気が付いたようだ。

[メイン] アンサージュ : ……気付いてなかったんですか……?

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ちょうどここのお客さんを数人連れて今から向かおうと思っていたところなんですよ」

[メイン] アンサージュ : 「い、良いんですか……!」

[メイン] 巴マミ : 「ふふ。あんまり話し込んでるものだから、さっき注文してたビールも飲んじゃおうかと思ったわ」

[メイン] 巴マミ : 「それはそれは!いいのかしら?」

[メイン] ロックスター : 「えっ…そりゃ酷いんすがね……おれのビール…」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ええ。どうせなら沢山の人にオーロラを見てもらいたいので」
アンサージュとマミさんにニコリと笑みを向ける。

[メイン] ロックスター : 「ま、まあいいや、二人共乗り気ならこのまま試写会に行きたいけどいいんすがね?」

[メイン] アンサージュ : 「見てみたいです!よろしくお願いします……!」

[メイン] 巴マミ : 「光栄ね。私からも是非お願い」

[メイン] アンサージュ : 「……あ、でも」
小さく首を動かして、店主さんの方を振り返って。

[メイン] アンサージュ : ……すごく待たせちゃいました……

[メイン] 店主 : ははは。とアンサージュに笑みを向ける。

[メイン] アンサージュ : うう……。ごめんなさい。

[メイン] ロックスター : とりあえず“一人で“店の会計を済ませ(こういうときに一人で払うのがモテるって聞いたんすがね…)、店主へと
「店主!また今度飲みに来るんすがねェ!」

[メイン] 店主 : 「ありがとうございました。またいらして下さい」
ターに丁寧にお辞儀をする。

[メイン] 巴マミ : 店主を待たせてしまったことに小さく謝罪のハンドサインを返して。
「ありがとうね。またゆっくり来るわ」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「…オールドマンさん。少しよろしいですか?」
ターが支払っている裏で2人で会話をしている。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「うん?どうかしたかい?」

[メイン] アンサージュ : 「あわ……!ありがとうございます……!ごめんなさい……!」
わたわたとロックスターさんと店主さんを交互に見つつ。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「いえ、体調が悪いので帰らせてもらおうと思いまして」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「君がいなければ誰がフィルムを回すんだい!?」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「フィルムのセットは準備してありますから、スイッチを押すだけです、だからあなただけでも出来ますよ」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「わかった。お大事にな」
軽く心配したそぶりを見せるが、それ以上は気に留めない。

[メイン] コンスタンティン・ポート : ぺこりと軽く会釈をして、一人だけ先に店を出て行く。

[メイン] 巴マミ : 「……ねぇ。ちなみに、あなたからしてさっきの話……どう?」
ターの少し疑わしそうにしていた様子に気付いて、話の隙に他の人に聞こえないよう確認する。
胡乱な話なら……仕事柄、付いて行く必要性も増すもの。

[メイン] ロックスター : マミさんの話を聞き、少し考え込んでポツリ、と話す。
「うーん……なんというか胡散臭いんすがね…巨大サーモンも生物学の観点からしてそこまでの巨体になるかと言われると微妙だし、オーロラも今のカメラの技術じゃ多分上手く光をフィルムに写せない気はするんすがね…」

[メイン] 巴マミ : 「……なるほど。流石、冒険家をしているだけのことはあるわね」
納得したように頷く。

[メイン] ロックスター : 「ま、楽しければいいってお頭も言ってたし頭空っぽにしてそういうものだと思って見に行くんすがね!」
パッと笑顔でマミを見、そう語る。どうやら楽しめればそれでいいようだ。

[メイン] アンサージュ : 二人の真剣な様子には気付かずに寄って行って。

[メイン] アンサージュ : 「お、置いて行かれちゃいますよ……!」
そわそわ。
ここまで来て見逃したらとても悲しい。

[メイン] 巴マミ : 「そ、そう……そうね、わかったわ」
……まあ、最低限私が警戒してれば滅多なことは起こらないはず。

[メイン] 巴マミ : 「……あ!」

[メイン] ロックスター : 「おっとっと、悪かったんすがね。じゃあ早速行くんすがね!」

[メイン] アンサージュ : 「は、はい!」
笑顔で首を縦に振って、ブレインさんの周りの人だかりについていく。

[メイン] GM : 君たちは馬車に乗ってミリオンダラーシアターへと向かいます。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 中に入ると館長を呼ぶ。

[メイン] 館長 : 「はいはい。オールドマンさん。公開の準備はできていますよ」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ははは。ここの試写室を借りられるのも僕の父のコネだよ」
そう自慢げに話しながら、君たちを試写室へと案内する。

[メイン] ロックスター : 案内されつつ、シアターの内部をキョロキョロと見ている。
「へ〜!これがミリオン…なんちゃらかんちゃらかァ〜!すんげェ〜!」

[メイン] アンサージュ : 「試写室は、普通のシアターより狭くて……なんだかドキドキします……」

[メイン] 巴マミ : 「もう…さっきの酒場じゃないんだから、あんまり騒いじゃダメよ?」

[メイン] アンサージュ : 「が、頑張ります」
気を付けの姿勢になった。

[メイン] ロックスター : 「わかってるんすがね…映画館ではお静かにってどっかで見たんすがね…」

[メイン] ロックスター : 案内された試写室に入り、試写室の席に他の二人と共に座る。

[メイン] 巴マミ : 「ふふ…まあ、ワクワクしてるのは私も二人と同じだけどね」
そのまま席に腰掛ける。

[メイン] アンサージュ : 膝に手を置いて体を乗り出す。
……始まる前から楽しいです。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 全員が席に着いたのを確認すると、スクリーンの前で口上を述べる。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「今宵は選ばれし紳士淑女の皆様、オーロラの祝福の初号試写にようこそおいでくださいました。私が冒険の果てにたどり着いた幻想的な光景を、とくとご覧いただこう!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : そういうと、試写室の後ろにある簡易的な映写室へ走っていき、映写機を始動させる。

[メイン] GM : カラカラカラ...とリールの回る音が試写室に響き始める。

[メイン] GM : モノクロの映像が流れ出す。

[メイン] GM : 山の稜線が画面の下の方に見え、針葉樹のような木が少し写っているが、画角は、ほとんど空に向けて設置されたカメラ。

[メイン] GM : 真っ暗に見える空に、うっすらと光の様なものが見え始めると、ついに天体ショーが始まった様だ。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : いつもの天井が目に飛び込んでくる。

[メイン] GM : 朝だ。

[メイン] GM : ターは気がつくと、自宅にいる。服装は昨日のまま。ソファ(あるいはベッド)で目が覚めた。映画の続きは思い出せない。
酔っていたのだろうか。

[メイン] ロックスター : 「んん…?あれ、さっきまで映画見ててマミさんとアンサージュちゃんと一緒だったはずなんすがね…」
取り敢えずソファから身を起こし、周りを見渡す…間違いなく、ここは自宅だ。

[メイン] GM : いつもと変わらない日常。でもなぜだろうか、不安な気分になる。

[メイン] ロックスター : 「うーん…ま、気にしすぎても仕方ないんすがね…朝食とって遊びに行くんすがね…」
いつも通りの日常を過ごそうとする。だが、やはり不安はある。

[メイン] GM : ターが朝食を摂ると

[メイン] GM : 『…ジャリ』

[メイン] GM : 砂を噛んだような食感がしますね。

[メイン] ロックスター : 「……!!?!!?おわァアアア〜〜〜!!飯が…まずい!」
ペッペッと吐き出す。……砂ではない、口に運んだものだ。間違いなく。

[メイン] ロックスター : 「他の…二人は?観客は…?まさかおれだけこんな夢を見てるのか…?」

[メイン] GM : 確認しても砂など入っていないが、次第に何を食べても砂を噛んでいるような歯応えになって、とてもじゃないが食べられない。飲み物も同様だ。

[メイン] ロックスター : 「口に含むものすべてが…まずい…何なんすがね…おれ何か悪いことしたんすかね…」
……日々の楽しみである食事がとてもまずいものになってしまい、軽く鬱になる。

[メイン] ロックスター : 「……外に出るんすがね」

[メイン] ロックスター : 「取り敢えず外に出て気分転換すれば…きっと飯も美味しくなるんすがね!」
希望的観測。だが、とにかく動かなければ何も変わらないと思った。ただ、動くための理由が欲しかったのだ。

[メイン] ロックスター : 「ちょっと気になるし…昨日のシアターに行ってみるかァ…あそこで試写会を見てからの記憶がないし手掛かりあるといいんすがね…」

[メイン] ロックスター : 「……その前に、マミさんとアンサージュちゃんと連絡した方がいいかもしれねェな…あの二人も同じ状況かもしれねェ」
電話の前に立ち、連絡をしようとする。が、……電話番号が思い出せない。

[メイン] ロックスター : 「……まずいど忘れした。自分のせいでこんな屈辱を味わったのは初めてだ!」
電話の前で自分の頭をポカポカ殴りつける。誰がどう見てもヤバい人だ。

[メイン] : 「──ジリリリリリ……」

[メイン] ロックスター : 「!」
受話器を取り、耳に当てる

[メイン] 巴マミ : 「……もしもし、私よ!そっちは大丈夫!?」

[メイン] ロックスター : 「大丈夫って…まさか!そっちも砂の食感か!?」
想定していた事態だが、それでもそうであってはほしくなかった。

[メイン] 巴マミ : 「…………っ」
詰まった返答を肯定に代える。

[メイン] ロックスター : 「……ってことは、だ。多分アンサージュちゃんも、いいや。あそこにいた観客全員こんなことになってるってことなんすがね!」

[メイン] 巴マミ : 「……その可能性が高いわ…!一体何が…」

[メイン] ロックスター : 「こうしちゃいられねェ!すぐにおれはシアターに向かう!マミさんはどうするんすがね!?」

[メイン] 巴マミ : 「……!」

[メイン] 巴マミ : 「ええ、お願い…!私もアンサージュさんの様子を確認してからすぐに向かうわ…!」

[メイン] 巴マミ : 「……それと、危険だと感じたらすぐに戻ること!……こんなこと、並大抵の海賊物語じゃ通用しないわ…!」

[メイン] ロックスター : 「わかった!なら先に向かって入り口で待ってる!」
話をすべて聞く前に受話器を切り、出掛ける準備をする。
何があったのか、確かめないことには満足にご飯も食べれない…その辛さが彼に活力を与えていた───

[メイン] GM : ターがシアターに向かうと、入り口の前に館長が立っていますね。

[メイン] ロックスター : その姿を見かけ、少し怒りながら近づく
「なぁアンタ…昨日の試写会について話を聞きたいんだが。おれ達に何かおかしなことはなかったか?」

[メイン] 館長 : 「おや?あなたは昨日オールドマンさんが連れていた方ですね。何か、とは?」
何も知らないといった様子でターに逆に問いかける。

[メイン] ロックスター : その問い掛けにムカッとし、怒鳴る。
「何か?じゃねェだろうがァ!!昨日試写会を見てからの記憶も無ければ今日の朝食がまるで砂のようにマズかった!おれの連れもそう言ってるんだ!こんな屈辱を受けたんだ…!どうなってるのか洗いざらい話してもらうぞ!」

[メイン] 館長 : 「お、落ち着いて下さい!急にそう言われましても…」
ターをなだめようとする。

[メイン] ロックスター : 「ハァ…ハァ…」
息を切らし、しかし少しだけ落ち着いて、また再び怒り出す。
「もういい、オールドマンの奴はどこにいるんだ!教えろ!」

[メイン] 館長 : 「私も彼を探しているのですよ。試写室の鍵を貸りたまま帰ってしまいまして…」

[メイン] ロックスター : 「はぁ!?知らないだと!?じゃあこの落とし前…どうつけるつもりだァ!?」
…頭に血が上っている。知り合いでも来ない限り、止まらないだろう。

[メイン] 館長 : ターの剣幕に怯えている。

[メイン] アンサージュ : 「ロックスターさん……!?」

[メイン] アンサージュ : 息を切らせて、その場に現れるアンサージュ。
一緒にいるのは……館長さん?

[メイン] アンサージュ : ロックスターさん、見たこともないような……怖い顔です……!

[メイン] ロックスター : 「ハァ…ハァ……クソっ!ああわかったよ!アンタは何も知らねェんだな!!!」
少し頭が冷えたのか、周囲を見渡す。と、そこには、自分の剣幕におびえているアンサージュの姿が。

[メイン] アンサージュ : 「……っ」
視線を向けられて、体を小さくする。

[メイン] ロックスター : 「あ、アンサージュ、ちゃん?いや、ちょっと、これは違うんすがね、えと、あの」
しどろもどろになっている。

[メイン] アンサージュ : 「…………」
「……?」

[メイン] アンサージュ : 「ぷっ」

[メイン] アンサージュ : 急な態度の変わりようになんだかおかしくなってしまった。

[メイン] アンサージュ : でも、いつものロックスターさんです。良かった……。

[メイン] ロックスター : 「あ、あー!そうだマミさんと待ち合わせし、て……えっ?」
急に笑い出した彼女の姿。脱力し、さっきまでの怒りや未知への恐怖がスゥーと抜けていく。

[メイン] アンサージュ : 「……すいません。笑ってしまって。ええと、何があったんでしょうか……?」
館長さんの方も見つつ。

[メイン] アンサージュ : 「マミお姉さん? マミお姉さんも来るんですか?」

[メイン] ロックスター : 「あ、ああ。さきにここで待ってるってさっき電話したから。」
……自分が電話番号を忘れていたことは、言わないでおこう。

[メイン] ロックスター : 「…はっ!まずいまずい話し方が怖いままなんすがね…」

[メイン] アンサージュ : 「あは、あははは……! ロックスターさんって……面白い人ですね」

[メイン] ロックスター : 「そ、そりゃあ良かったんすがね。多分アンサージュちゃんも同じ悩みで来たと思うから、このままマミさんを待つんすがね…」

[メイン] アンサージュ : 「! やっぱり……無いんですね、昨日の記憶が」

[メイン] ロックスター : それに同意しつつ、ぼそりと
「…………砂の朝食の方がおれには堪えたんすがね…」

[メイン] アンサージュ : 「……館長さん、あの……ごめんなさい。待たせてもらっても、大丈夫……ですか……?」
すごい怯えてたけど。

[メイン] アンサージュ : 砂……お父様の前だから頑張って食べたけど、確かに……

[メイン] 館長 : 「は、はぁ…」
ターが落ち着いたのを見て、安心したようだ。

[メイン] ロックスター : 館長の方に向き直る。
「さっきは悪かったんすがね…オールドマンの事務所とかは知らねェか?多分あんたも名刺貰ってると思うしそこに書いてあると思うんすがね…」

[メイン] 館長 : 「いえ、私は彼の父上様から彼に試写室を貸すように依頼されたので…」
名刺はもらっていないとターに伝える。

[メイン] ロックスター : 「仕方ねェな…じゃあ昨日のコンスタンティンの名刺から辿ってみるか…」

[メイン] 巴マミ : その会話を切るように、こちらも息を切らして。
「…………はぁ、はぁ……!!」

[メイン] 巴マミ : ……なんか私、最近走ってばっかり……!!

[メイン] アンサージュ : 「なるほど……!オールドマンさんの映画を見てから……おかしくなった、んだと思います……オールドマンさんに会えれば──」

[メイン] アンサージュ : 「……!」

[メイン] ロックスター : 走ってきた見覚えのある金髪の女性……の胸に少し目を奪われる。
「むほほw」

[メイン] アンサージュ : 「ロックスターさん……?」

[メイン] 巴マミ : ……いつも通りみたいね。

[メイン] 巴マミ : 「ロックスターさんに……アンサージュさん!よかった、合流できたのね」

[メイン] アンサージュ : 「わ、私は大丈夫です……マミお姉さんもやっぱり……」
そこまで言って、ここに来てからのやり取りを話す。
最初のケンカのところとかは抜いて。

[メイン] ロックスター : こほんっ、と咳ばらいをし、付け足して話をする。
「試写室のカギはオールドマンが持ち逃げしてて、それを追うためにおれ達は今からコンスタンティンの住所に向かうんすがね…」

[メイン] 巴マミ : 「……!」
それを聞きながら、神妙そうに相槌を返す。

[メイン] 巴マミ : 「……なるほど、状況はわかったわ。けど…」

[メイン] 巴マミ : 「……アンサージュさんは平気?……それこそ、ここから向かう先はどんな危険があるかわからないわ」

[メイン] アンサージュ : 「……えっ」

[メイン] アンサージュ : 「……ご迷惑、ですか? 付いていったら……」
自分の手を強く握る。

[メイン] 巴マミ : 「……あ!いえ……!ごめんなさい、そんなつもりはなかったの!」
慌てるように顔の前で手を振る。

[メイン] ロックスター : 「そういうことなんすがね…何より当事者なんだし、自分が巻き込まれたことの真相は知りたいのは当然なんすがね…」

[メイン] ロックスター : 腰に手を当て、そこに付け足すように
「ま、どんな危険なことがあっても二人はちゃんとおれが守るから安心してほしいんすがね!」

[メイン] アンサージュ : 「…………」
目を少しずつ潤ませながら二人を見る。

[メイン] 巴マミ : 「……わかったわ。もちろん私もロックスターさんと同じ、あなたの意思を尊重したい。できる限りのフォローは……えっ」

[メイン] アンサージュ : 「……私、自分の口から言えます。付いていきたいです…………」

[メイン] 巴マミ : 「…………!」

[メイン] アンサージュ : 地面を見て顔を見えないようにする。
こんな時なのに、泣いてるのなんて見られたらきっと……置いていかれる。

[メイン] ロックスター : 「自分で行きたいって言ったんだし…決まりなんすがね!じゃあ早速この名刺の事務所に行くんすがねェ!」
さっきまでの怒りは何処へやら、次の目的地を定め、すぐにそこに向かおうとする。
……地面を向いて泣いているように見える少女への気遣いも、多少はあるのかもしれない。

[メイン] アンサージュ : 「はい……」

[メイン] 巴マミ : 元気に向かうターをちら、と見つつ。
「……ありがとう、アンサージュさん。そういってもらえて私も嬉しいわ……でも、ひとつだけ約束してちょうだい」

[メイン] アンサージュ : 「……何ですか?」
声は震えている。

[メイン] 巴マミ : その様子を見て……両頬に手を添え、ゆっくりと持ち上げて視線を合わせる。

[メイン] 巴マミ : 「私たちの前で隠し事はしないでいいわ。……仲間だもの」

[メイン] 巴マミ : 優しく微笑む。

[メイン] アンサージュ : 「……! は、離してくださ……っ」

[メイン] アンサージュ : 持ち上げられたのは、目元が赤くて、口が震えてるような情けない顔。
危ないところに付いていかせてほしいなんて言えない顔。

[メイン] アンサージュ : だから手で隠そうとしたのに。

[メイン] アンサージュ : 「……お姉さん……」

[メイン] アンサージュ : そんなところまで見透かされたように言われたら……。
中途半端なところで、持ち上げた手が止まった。

[メイン] アンサージュ : 「う、ぐすっ……」

[メイン] アンサージュ : 「さ、寂しかったんです……私、仲間外れにされそうで……っ」

[メイン] 巴マミ : そのままそっとアンサージュを自分の方へ引き寄せ、寄り掛からせる。

[メイン] アンサージュ : 「うっ……うわぁぁぁん……!」
耐えきれずに胸の中で涙を流す。

[メイン] 巴マミ : 「…………ごめんなさいね、不安にさせちゃって。……だいじょうぶ、二度と寂しがらせたりしないわ」

[メイン] ロックスター : 「…………い!おーい!」
遠くから叫んでいる声がする。置いてけぼりにしたことにやっと気が付いたようだ。

[メイン] 巴マミ : やさしく背中をさすりつつ、それに気付く。
……えっと、まあ……この状況、誤解されたりしないわよね……?

[メイン] アンサージュ : 「ありがとうございます……も、もう大丈夫ですから……」

[メイン] 巴マミ : 「は、はーいっ!すぐ行くわ!」

[メイン] アンサージュ : 「い、行きましょうっ」
体を離して笑顔を作る。ちょっとだけ、崩れてるかもしれないけど……。

[メイン] 巴マミ : 「えっ、ええ……!頑張りましょうね!」
それを見守るように笑顔を返し、ロックスターの後を追う。

[メイン] GM : コンスタンティンの働く映像制作会社「シネマ・オプティック社」の事務所はブロードウェイ付近の12階建てのビルの10階にある。

[メイン] GM : 事務所内は活気があり、頻繁に電話が鳴り、タバコの煙が充満している。

[メイン] ロックスター : 「うえっ…タバコの煙が目に染みる…」
少し目を細め、苦言を呈す。

[メイン] アンサージュ : 思わず、鼻と口をハンカチで押さえる。

[メイン] 巴マミ : 「船乗りが何言ってるの…」
言いつつ、煙を払う仕草をする。

[メイン] GM : 受付でうまく話を通さないと、おそらく門前払いを食らうだろう。
アプローチにもよるが、〔弁舌〕〔家格〕などが1は必要だろう。

[メイン] ロックスター : 「ここはおれに任せてほしいんすがね…」
受付に自信満々に向かう。

[メイン] 受付 : 「なにかご用でしょうか?」
ターの方を見て。

[メイン] 巴マミ : 「!」
大丈夫かしら…話がこじれちゃったりしなきゃいいけど…

[メイン] アンサージュ : 「!」
ロックスターさん…自信たっぷりです…!

[メイン] ロックスター : 「おいアンタ…ロックスターって名を知ってるだろ?昨日シアターで試写会があったんだが、映像が興味深くて良かったんすがね…それでフィルムを纏めたコンスタンティンさんにお礼を言うために会いたいんすがね。ほら、ここに貰った名刺もある。」
コンスタンティンに貰った名刺を取り出し、受付に見せる。

[メイン] 受付 : ターの取り出した名刺を見て

[メイン] 受付 : 「ああ。コンスタンティンにご用なのですね。少々お待ちください、すぐに呼びますので」

[メイン] ロックスター : 「うわ!ありがとうなんすがね…」
お礼を言いつつ、後ろにいる二人に手招きする。

[メイン] アンサージュ : こくこく、と頷いて傍に寄る。

[メイン] 巴マミ : それに応じ、近寄る。
……うまく話を通してもらえたみたいね。

[メイン] コンスタンティン・ポート : しばらくすると、体調が悪そうなコンスタンティンが君たちの前に現れる。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「こんにちは。本日はどういったご用で?」

[メイン] ロックスター : 真剣な顔になり、問いかける。
「なぁアンタ、もしかしてその体調不良…あのフィルムを見てからか?」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「…!」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「…その話をするならこちらに来てもらえますか?」

[メイン] ロックスター : 「……人の集まる場では話せないってか、わかったよ」
「行くんすがね…マミさん、アンサージュちゃん」

[メイン] アンサージュ : 「……わかりました」
この人、何か……知っている……?

[メイン] 巴マミ : 「ええ、ありがとう…」
……すぐに解決するような話ならいいのだけど。

[メイン] GM : 君たちはパーテーションで区切られたソファが置いてある応接スペースに通される。テーブルには灰皿が置いてあり、日当たりが良い。

[メイン] ロックスター : 二人がソファに座ったのを確認して、横に立ったまま。
「……で、あのフィルムには何があるんだ?おれ達は昨晩あの試写会からの記憶がないし、飯も美味しくないんだ」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「ああ…あなた達もそうなのですね」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「僕は撮影のあった翌日から、全く食事が喉を通らず、味も砂の味しかしないんです」

[メイン] ロックスター : 「……そうか、じゃあなんでオールドマンの奴は平気そうなんだ?というかなんでそんなもの映像で流したんだ…?」

[メイン] ロックスター : 「……いや、聞くべきことはそこじゃないか」
首を振り、訂正する。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「オールドマンさんはロッジで待機をしていて、撮影をしたのは僕だけで、です」
そこまで話して、ターの言葉の続きを待つ。

[メイン] ロックスター : 「オールドマンが試写室の鍵を持ち逃げしたらしい。おれ達はあそこの会場にもう一度入りたいし、出来ればフィルムを回収して謎を解き明かしたい。オールドマンがどこに居るかの心当たりは?」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「彼は自宅にいると思いますよ」
そう言うと机からオールドマンの名刺を取り出して君たちに渡そうとする。

[メイン] ロックスター : 名刺を受け取りながら、コンスタンティンの様子に目を向ける。

[メイン] アンサージュ : 「あの……コンスタンティンさんはその状態になって、どれくらい経つんでしょうか……」
二人が名刺を受け取るのを見つつ。

[メイン] 巴マミ : 受け取って鞄にしまいつつ、話を聞く体勢に戻る。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「そうですね。オーロラを撮影してからすぐに帰ったので、今日で4日目でしょうか」

[メイン] ロックスター : 「4日…か。その間まともに食事出来てないのによくもまあ動けるもんだな…無理はしないほうがいいんすがね」

[メイン] アンサージュ : 「4日間も……!
 ……やっぱり、治す方法は……分からない、んですよね……」

[メイン] 巴マミ : 頷きつつ。
「……ポートさん自身に、何か具体的な原因に心当たりは?」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「はい、さすがに辛いので今日はもう仕事を切り上げて病院に行こうとしていて…」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「具体的な原因、ですか」
少し考え込む。

[メイン] ロックスター : 「…………非現実的なことかもしれないけど、そのオーロラの写真には何かとんでもないものが写ってるのかもしれないんすがね。精神的ショックで記憶を失ったり、味がしなかったりっていうのは聞いたことがあるんすがね」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「実は僕はオーロラなんて観たことない。だけど、あれは違う気がするんだ。あれは、地面から光りだしていたように見えた。真っ黒い、白の分厚い、色、限りなく透明…見えるだろ。フィルムより鮮明に俺の目に写っているんだから」

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「ほら、いまもそこにある」
そう言うと、窓の外を指さす。

[メイン] 巴マミ : 「……え?」

[メイン] 巴マミ : 思わず窓の外へと視線を移す。

[メイン] アンサージュ : 「…………?」
同じく窓を。

[メイン] ロックスター : 「……は?」
窓の外へと視線を移す、本当に、見えるのか?

[メイン] コンスタンティン・ポート : そのまま、フラフラと窓の外に体を投げだそうと…

[メイン] 巴マミ : 「……!?」

[メイン] 巴マミ : ……ちょっと!あわてて飛びついて止めるわ!

[メイン] ロックスター : 「……!待て!」
コンスタンティンの体を引っ張る。

[メイン] アンサージュ : 「……!」
二人の動きを見てから、窓を閉める。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 君たちが彼を止めると、彼は激しく咳き込み、口から砂を撒き散らす。
それは君たちにも付着するだろう。

[メイン] 巴マミ : 「えっ…」

[メイン] アンサージュ : 「これって、砂……!?」

[メイン] ロックスター : 「うわっ!汚いんすがね!」
思わず飛び退く。

[メイン] コンスタンティン・ポート : 「ゲホッ!ゴホッ!」

[メイン] ロックスター : 「!早く病院に連れて行かないとまずい気がするんすがね!」
コンスタンティンを背負い、その場を駆け出そうとする。

[メイン] GM : 部屋から出ると、通りかかった社員がびっくりした様子で声をかける。

[メイン] 社員 : 「だ、大丈夫ですか!?血だらけですよ!?」

[メイン] ロックスター : 「は!?血!?砂じゃないのか!?」
何を言っているのかわからない…とにかく病院に急いで行かなければならないことは確かだろう。

[メイン] アンサージュ : 「コ、コンスタンティンさんが……突然、倒れたんです……!早く病院に……!」
焦りから食い違いには気付かない。

[メイン] 巴マミ : 「……え、ええ……!大丈夫じゃないわ……!急がないと!」

[メイン] GM : 受付が馬車を呼んでくれたので病院へと向かいます。

[メイン] ロックスター : 「取り敢えずこれで一件落着…として、さっきの食い違いは…もしや…」
自分の体の砂がかかった部分を見る。

[メイン] GM : 砂がべったり付着していますね。

[メイン] アンサージュ : ……払い落してみます

[メイン] 巴マミ : 「……」
「……確認するのが早いわ」

[メイン] ロックスター : そこらへんの人に問いかける。
「なあアンタ達、おれの体に付着してるこれ、何だ?」

[メイン] 巴マミ : ガリ、と自身の指を少し力を入れて噛む。

[メイン] GM : マミさんが指を噛むと血が滲みますが、鉄ではなく砂の味がしますね。

[メイン] 通行人 : 「うん…?うわあ!?あんた血だらけじゃないか!?」
ターを見てびっくりする。

[メイン] ロックスター : その反応を見て、嫌でも理解する。
「……………これは、コンスタンティンの血、みたいなんすがね」

[メイン] 巴マミ : 「……みたいね」
眉を顰めながら、砂を払いのける仕草をして

[メイン] 巴マミ : 「……ちなみに、こっちはどう?あなたにはどう見える?」
出血部をターに向けて差し出す

[メイン] ロックスター : 「……?」
マミさんの指の出血を見る。

[メイン] アンサージュ : 「この砂……落ちません。払っても、払っても……」
服の生地を広げて見ている。

[メイン] GM : ターにはそれが血に見えますね。

[メイン] ロックスター : 「………ふむう。何となく…法則性がわかった気がするんすがね」
少し悩んだあと、そうこぼす。

[メイン] 巴マミ : アンサージュの方を見て、心配そうに背をさすったのち
「……聞かせて」

[メイン] ロックスター : 「つまり…このおれ達の症状には段階がある。最後まで進行すると、さっきのコンスタンティンみたいに謎の幻覚を見て、血を吐いて死に至るんすがね」
「それで…そこまで到達した人の血は、同じ症状に掛かってる人間からすると砂に見える。ってことだと思うんすがね」

[メイン] アンサージュ : さすってもらいやすいように体勢を調整しつつ話を聞く。

[メイン] アンサージュ : 「……それって、私たちもこのままだと……死んじゃうん、ですよね……」
なんとなく覚悟はしていたように。

[メイン] 巴マミ : 「…………。」

[メイン] ロックスター : 「…そう、そして死なないための手がかりはフィルムに写ってるオーロラだ。だからこれからおれは…オールドマンの自宅に行くんすがね」
そこで一旦話を切り、少し間をおいて。

[メイン] ロックスター : 「…二人共、一緒に来るんすがね?」

[メイン] アンサージュ : 「行きます」
はっきりと。

[メイン] 巴マミ : ……当たり前よ。今になって自分だけ引き返す、なんて言えないもの……
と言おうとして、その言葉がアンサージュに対する負担にならないかと言い淀んでいたところに。

[メイン] 巴マミ : 「……アンサージュ、さん…」
そのまま、自分も頷いて同行の意思を示す。

[メイン] アンサージュ : 「心配はさせません。もう……言いましたから」
誰に向けるでもないように。

[メイン] ロックスター : 「その言葉が聞けたなら安心なんすがね」
少し顔を綻ばせる。そして…
「じゃあまず…二人共病院で服を貸してもらってから行くんすがね」

[メイン] ロックスター : 「砂まみれ、もとい血まみれじゃあ二人共家の人が心配するんすがね…」

[メイン] アンサージュ : 「……ロックスターさんも、ですよ」

[メイン] 巴マミ : 「ええ……心配は嬉しいんだけど、あなたもよ。……血塗れの船乗りと一緒に歩いてた、なんて言われるのも問題よ」

[メイン] ロックスター : 「ハハハ…こいつは一本取られたんすがね。じゃあ全員分の服を貸して貰うかァ!」
病院で服を貸して貰ってからオールドマンの自宅に向かうんすがね

[メイン] GM : 君たちは名声と家格持ちなので滞りなく服を借りることができました。

[メイン] GM : そしてオールドマンの自宅へ向かう途中、白昼夢を見ます。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 客席に座っている。そうだった、今から映画が始まるんだ。

[メイン] GM : カラカラと映写機の音が聞こえてくる。スクリーンには星空が映り、それがゆっくりと光を帯びていく。

[メイン] GM : まるで、幾重にも重ねた、螺旋状に回転するガラスに、乱反射する、赤、青、無限に続く三角形の色がみるみる広がるようだ。
緑、青、繰り返される呼吸の輪。順番に剥がれていく、影が眩しく照らし出すザリバミュ色の光景は圧巻である。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : そこで君たちは意識を取り戻しますね。

[メイン] ロックスター : 「…ハッ!?い、今のは…?」
頭をぶんぶん振り、今が夢の世界ではないことを確認する。

[メイン] 巴マミ : 「────……」
その声に反応するように、片手で頭を押さえたまま起き上がる。

[メイン] アンサージュ : 「あの記憶は……忘れていたもの……?」

[メイン] ロックスター : 「二人も、見たんすがね…」
「……あれは、オーロラじゃない。オーロラはもっとこう…違う、違うものなんすがね」

[メイン] 巴マミ : 「……ええ。……あれが、ポートさんの言っていた……"色"……?」

[メイン] アンサージュ : 「昔、お父様に見せてもらった……万華鏡みたいでした……この世のものとは思えない、極彩色の……」
まだ覚めきっていないような呆けた様子で。

[メイン] ロックスター : ………あるいは、これがさっき自分が言った症状の進行なら。あまり時間はないのかもしれない。
「二人共、急ぐんすがね…オールドマンの家に」

[メイン] 巴マミ : 頷いて、馬車にそう伝える。

[メイン] GM : 名刺をもとにブレインの邸宅に行くことができる。カリフォルニア州のカルバーシティ(馬車で 60 分程度)に住んでいる。

[メイン] GM : 緑豊かな高級住宅街。その一角にブレインの住むオールドマン邸がある。
呼び鈴を押せば黒人のメイドが現れ、用件を聞く。

[メイン] GM : 〔家格〕1 を持っていれば、面識があるようで、「これはアンサージュ様、マミ様、ご無沙汰してます」と挨拶する。

[メイン] メイド : 「どういったごようでしょうか?」

[メイン] 巴マミ : 「ええ、どうも。こちらのブレイン・オールドマンさんに用件があって伺ったのですが」

[メイン] アンサージュ : 「ご無沙汰しております。お友達も一緒なのですが……」
貴族としての礼をして、ウニ男の紹介もする。

[メイン] ロックスター : 「どうも、ロックスターというものなんすがね…」
ペコペコと頭を下げる。

[メイン] メイド : 「承知いたしました。すぐにお呼びします」
君たちにぺこりとお辞儀をして、呼びに向かう。

[メイン] メイド : しばらくして戻ってくる。

[メイン] メイド : 「お坊ちゃまのお部屋に案内します。こちらにどうぞ」
そう言って君たちを部屋の中へと通します。

[メイン] ロックスター : …高級感のある部屋だ。自分には馴染みのない家具や敷物を確認して、興奮しながら二人と一緒に部屋に入る。
「むっほっほっほ!高そうなものばっかりなんすがね!」

[メイン] アンサージュ : 「ロックスターさん……下品です」
悲しい目。

[メイン] 巴マミ : 「……落ち着いて。うちくらいなら今度呼んであげるから」
悲しい目。

[メイン] GM : オールドマンの部屋に通されると、彼は浮かない表情で対応する。
〔医学〕が無くても体調の悪さはわかるだろう。テラスに座って話をする。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「…あなたたちか。昨夜は来てくれてありがとう」

[メイン] アンサージュ : 「いえ……こちらこそお招き頂いてありがとうございます」
社交辞令的な挨拶を交わす。

[メイン] メイド : 「失礼します。お紅茶をお持ちしました」
メイドがそれぞれの前に紅茶を置く。

[メイン] ロックスター : さっきまでの態度はどこへやら。キリッ、と真剣な表情で話す。
「挨拶は抜きだ、単刀直入に言う。試写室の鍵が欲しいんすがね」

[メイン] 巴マミ : 「…………。」

[メイン] 巴マミ : ……紅茶。現状の確認も兼ねて、軽く口をつける。

[メイン] GM : 『…ジャリ』

[メイン] GM : 砂を噛んだような感触と味がしますね。

[メイン] 巴マミ : 「…………」
そっと下ろしつつ。

[メイン] 巴マミ : 「……ええ。……様子を見たところ、あなたにも訪問の心当たりくらいあるでしょう?」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「試写室の鍵ですか?僕が持っていますがしかし何故?」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「………」
マミさんの言葉に沈黙する。

[メイン] アンサージュ : 「オールドマンさん……紅茶は飲まれないのですか?」
彼の手元を見る。

[メイン] ロックスター : 「…その紅茶。飲んでみてくれよ」
飲むことを促す。

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「今は喉が乾いていないから遠慮しておくよ」
そう言って首を横に振る。

[メイン] ロックスター : 少し沈黙した後、口を開く。
「………………砂、飲みたくないんだろ?」

[メイン] ロックスター : 「わかったら…試写室の鍵を早く渡してほしいんすがね」

[メイン] 巴マミ : 畳みかけるように。
「コンスタンティン・ポートさん。……さっき、あなたのところの撮影担当の方が血を吐いて病院に運ばれたわ」

[メイン] 巴マミ : 「……私たち……いえ、あなたにとっても他人事ではないの。ブレイン・オールドマンさん」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「……あなた達はあの後、フィルムってどうなったか覚えていますか?」

[メイン] 巴マミ : 「……!」

[メイン] ロックスター : 「いや?それを知るために入りたいんすがね」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「…僕はずっと映写機の音がする。気が狂いそうだ」

[メイン] ブレイン・オールドマン : 「ガタガタガタって、聞こえてくる。赤も青も、散り散りに光っているんだ。呼んでるのがわかるよな。君にも!」

[メイン] ブレイン・オールドマン : オールドマンは襟口や裾から砂をこぼしながら、原型をなくして砂の山になる。

[メイン] アンサージュ : 「お、オールドマン、さん……っ!?」

[メイン] ロックスター : 「…は?はぁ?」

[メイン] 巴マミ : 「なっ……!!?」

[メイン] メイド : そのあと、メイドが食器を下げに来ると、砂の山を見て

[メイン] メイド : 「ああ!お坊ちゃま大丈夫ですか。まだ、お疲れのようですね。さ、こちらへ」
そう言うと砂を抱えてベッドに運び、布団を掛ける。

[メイン] ロックスター : その様子を見て、腑に落ちたように。
「ああ、そういうことか…すがね」

[メイン] 巴マミ : 「えっ……なっ、どうして……何が……!!?」

[メイン] GM : その際に砂から鍵が床に落ちるのが見えますね。

[メイン] アンサージュ : 「あの……オールドマンさんは、どうしてしまったんですか……?」
砂の山に目を向けつつ、メイドさんに声をかける。

[メイン] メイド : 「お坊ちゃまは体調が悪いようです。申し訳ないのですが、もう帰ってもらってもよろしいでしょうか?」
申し訳なさそうに君たちへと告げる。

[メイン] ロックスター : 人は理解を超えたものを見ると、却って冷静になるときがある。多分、自分は今そうなっている。そう、考えながら
「……メイドさん、おれ達は帰るが、ブレインさんは病院へ連れて行った方がいいと思ってんすがね」

[メイン] アンサージュ : 「はい……普通の様子には、見えませんでしたから……」

[メイン] 巴マミ : 「はっ、はぁ……!?」
人が砂に変えられてるのに……!どうしてあなたそう落ち着いていられるのよ…!!

[メイン] 巴マミ : ……いや、それとも……!そう見えてるのは、私だけ……ッ!!?

[メイン] メイド : 「そうですね。このまま体調が悪いようなら病院へ連れて行きます」
ターの言葉にうなずく。

[メイン] アンサージュ : 「マミお姉さん……」
その様子を見て、手をゆっくりと取る。

[メイン] 巴マミ : 「…………はぁッ、はぁッ…」

[メイン] ロックスター : 砂からこぼれ落ちた鍵を拾って、パニックになっているマミさんをアンサージュちゃんと一緒に連れて出る。
「……………別に、落ち着いてるわけじゃないんすがね…」
多分、タイムリミットは迫っている。ここで自分が錯乱すれば…誰も、助からない。

[メイン] アンサージュ : 「私の手の感覚は分かりますか?きっと……オールドマンさんも同じです……ちゃんとした体があって、それが砂に見えている……」
部屋を離れる道すがら。

[メイン] 巴マミ : 「…………!」

[メイン] 巴マミ : アンサージュの手の体温に、ゆっくりと、呼吸を落ち着かせる。

[メイン] アンサージュ : 「私たちの感覚はおかしいのかもしれません。でも、全部がおかしくなってるわけじゃないんです……」
「……ちゃんと考えましょう。魔法みたいなことが目の前で起きていても……きっと、ここは現実で……」

[メイン] 巴マミ : 「……」

[メイン] アンサージュ : 「……マミお姉さんは頭の良い人だから、見えてるものを考えすぎちゃうんだと思います」

[メイン] アンサージュ : 「でも、ちゃんとおかしくなってない私はここにいます。それだけ……どうか信じてください」
手の力を強める。

[メイン] 巴マミ : 「……っ……!」

[メイン] 巴マミ : その言葉の力強さが……はっきりとした感触となって、全身に伝わって。

[メイン] 巴マミ : 「……あり、がとう」

[メイン] 巴マミ : 「…………あなたのことを信じてるわ、アンサージュさん。……なんて、お姉さん失格かしら」

[メイン] アンサージュ : 「ふふっ……いつも手を握って貰えていたので……私も握るのが上手になっちゃったのかもしれません」
いつも自分がされているのとは逆のことをしている。

[メイン] アンサージュ : 「じゃあ……私がお姉さんですか?」
悪戯っぽく。

[メイン] 巴マミ : 「……ふふっ」
その瞳にようやく少し光を取り戻す。

[メイン] 巴マミ : 「……あなただけは、絶対にいなくならないでね。アンサージュお姉さん」

[メイン] アンサージュ : 「約束します……!」

[メイン] ロックスター : 「え、えーっと…二人共、もう大丈夫なんすがね?」
一人話についていけずオロオロしていたウニ頭が思わず口を挟む。

[メイン] 巴マミ : ぎゅ、と手を強く握り返し。

[メイン] アンサージュ : 「あ、ご、ごめんなさい……」

[メイン] 巴マミ : 「あ……ええ、大丈夫。まだ混乱はあるけど、だいぶマシになったわ」

[メイン] アンサージュ : 「大丈夫です。大好きなマミ”お姉さん”に戻ってくれましたから……」

[メイン] ロックスター : 「え?あっ?え?お姉さん?でもさっき…え?」
話についていけず、混乱する。

[メイン] 巴マミ : こくり、とそれに頷く。
……困惑するロックスターを見て少し可笑しくなってくる。

[メイン] 巴マミ : 「……ええ、向かいましょうか。時間がないのよね」

[メイン] アンサージュ : 「ほ、ほら。行きましょう!」
ちょっと恥ずかしくなってきたので戸惑うロックスターの背中を押す。

[メイン] ロックスター : 「………そうか!おれが今話についていけないのは狂ってるからなんすがね!さっさと試写室でフィルム焼いてやるんすがねええええええ!!!!」

[メイン] ロックスター : 「さあ二人共!行くんすがねええええ!!!!」
謎のハイテンションでシアターに向かう。

[メイン] 巴マミ : 「ふぇ…?…ち、ちょっと…!」
それを追いかけるようにして……それでも、手は横に繋いだまま……シアターへ向かう。

[メイン] GM : シアターの入り口前には館長が立っていますね。

[メイン] ロックスター : 「館長!!!鍵を返してもらってきたから早く試写室に入れるんすがねええええええ!!!!」
ドタバタと走ってきたと思えば、館長の襟を掴んでブンブン振る。

[メイン] 館長 : 「おっと、あなたは先ほどのおおおお!!???」
ぐわんぐわん揺らされる。

[メイン] ロックスター : 「早く!!!!!ほら!!!!これ!!!!鍵!!!!!」
さらに揺らす。

[メイン] 館長 : 「わ、わかりましたああああああ」
鍵を受け取り、ふらふらになりながら試写室の方へ向かう。

[メイン] ロックスター : 「よっしゃああああああ!!!!これであの二人とまた会話出来るんすがねええええええ!!」
天に掲げるガッツポーズ。

[メイン] アンサージュ : こわい。

[メイン] 巴マミ : 本当に狂ったのかしら。

[メイン] ロックスター : 「さあさあ二人共!!!試写室でフィルムで全貌をこの事件を暴いてやるんすがねええええ!!!!!」
グングン進む。

[メイン] 館長 : 試写室の扉に鍵を差し込み、ドアノブを回すが…。

[メイン] 館長 : 「…?開きませんね」

[メイン] ロックスター : 「はあああああ!!!!??!?開かない!!??!!どくんすがね!!!おれが開けるんすがねええええ!!!!」

[メイン] 館長 : 「は、はい」
ターの剣幕に素直にその場を退く。

[メイン] GM : 鍵を開けてもドアノブは非常に固くて、簡単には開かないようである。
しかも手触りが不自然。まるで、木製のような感触がある。ドアノブは明らかに金属製である。

[メイン] GM : 強引に開けますか?

[メイン] ロックスター : 二人がまだ着いてないことを確認してから開ける

[メイン] GM : ドアノブを強くひねったターはそれが試写室の椅子の膝掛けだと気づく。

[メイン] ロックスター : 「…グッ!?こ、これは…?」

[メイン] GM : スクリーンの少し手前から、猛烈な光が溢れ出している。光は分光され、虹色に、それ以上の色に輝いている。
よく見ると何本もののたうつザリバミュ色の光の帯が近くにいる観客に巻きついていて、観客はミイラのように痩せ細りながら、小刻みに痙攣している。

[メイン] ロックスター : 「何だ…これは…?どうなって…いや…」

[メイン] GM : すぐ隣にはマミさんとアンサージュもいる。
あたりを見れば、あの日、試写会に参加したメンバーがいることがわかる。スクリーンの近くには、ブレインらしき服をきたミイラが倒れている。

[メイン] GM : その間も背後の映写室からはカラカラカラと狂ったようにフィルムの回るおこが聞こえている。

[メイン] ロックスター : 「…違う、何も起きてない。どうなってもいない」

[メイン] ロックスター : 「おれ達は…幻覚を見せられていた。そして…今自力で目が覚めた!」

[メイン] ロックスター : マミさんとアンサージュちゃんは起こせる?

[メイン] GM : 起こせるよ

[メイン] ロックスター : 「二人共、目は開けないで。そのまま聞いてくれ」

[メイン] ロックスター : 「今、目の前にはおれ達に幻覚を見せていた怪物がいる」

[メイン] ロックスター : 「…だから、おれが倒してみんなを守るんすがね」

[メイン] ロックスター : 「でも、倒せる保証はないんすがね」

[メイン] ロックスター : 「だから…そのまま後ろを向いて、走って、出口が開くかどうか試してくれ」

[メイン] ロックスター : 「出口が開いたなら、おれもすぐ逃げるから」

[メイン] ロックスター : 「うおおおおお!!おれはここだあ!!!!」
謎の光に向かって叫び、気を引こうとする。

[メイン] GM : 「カラーの影」と戦う、あるいは自分から接触する場合、そのPCは試写を続けるため、席につくことになる。

[メイン] 巴マミ : 「………………ッ!」
最後まで聞き遂げた言葉、それを皮切りに。

[メイン] 巴マミ : 「絶対に死ぬんじゃないわよ……ッ!」
アンサージュの手を握り締め、それを見ないようにしながら出口までの最短ルートを駆ける。

[メイン] GM : 逃げる場合はPCを捕まえようと襲ってくるので〔敏捷〕〔筋力〕で判定。

[メイン] アンサージュ : 「…………っ、あっ」
手を引かれた、その瞬間。

[メイン] アンサージュ : もう片方の手を前に伸ばしていた。

[メイン] アンサージュ : 目は閉じていたけど。あてずっぽうで。
もしかしたら届くかもしれない。

[メイン] アンサージュ : 私が手を伸ばす先は、今までずっと傍にいてくれた人だから。

[メイン] アンサージュ : 今更一人にはしたくなくて──
──この手は届くだろうか?

[メイン] 巴マミ : 1d6 うおおおおおお!!! (1D6) > 6

[メイン] アンサージュ : 4d6 お願いします…… (4D6) > 13[2,4,5,2] > 13

[メイン] GM : 2人とも成功ですね
逃走可能です

[メイン] アンサージュ : 何を掴んでいるかも分からないまま、反対側の手とは真逆の堅い感触を掴む。

[メイン] 巴マミ : 一心不乱に空いた手を伸ばし、出口の扉の堅い感触を掴む。

[メイン] GM : マミさんが試写室の扉を開けました。

[メイン] GM : その間もカラーの影は君たちを取り込もうとその光を伸ばしてきます。

[メイン] 巴マミ : 「……ッ!!」
外に向かって飛び込んで、三人が出たのを確認してから全力で扉を閉めるわ…!

[メイン] GM : 扉を閉めるとなにかが扉にぶつかる音がしますが、それだけですね。

[メイン] 巴マミ : 「ぐ……!!ほら!早く逃げるわよ……!!」

[メイン] アンサージュ : 「はぁ、はぁ……」
息を切らせて。

[メイン] アンサージュ : 「……でも。逃げる前に、まだやらないと……」
ぴたりと足を止める。

[メイン] 巴マミ : 「……っ!」

[メイン] ロックスター : 「……………グ………ゥ……」
うなされている。

[メイン] 巴マミ : 「…………ええ、そうだったわね…!見えてるもの、見過ごすわけにはいかないもの……!」

[メイン] 巴マミ : ……自分がこんな目に遭っておきながら……
本当に優しいのね、アンサージュさんは。

[メイン] アンサージュ : 「……はい!一緒に……行きましょう……!私の大好きな、マミお姉さん……!」
皆を助けるために頑張るお姉さんと一緒に頑張れる……こんなに嬉しいことってない。

[メイン] 巴マミ : 「ええ、勿論……一緒に!私の大切な、アンサージュさん……!」
ぎゅ、っと手を握り締め。

[メイン] 巴マミ : 「……それと!」
マスケット銃をくるんと回し、鼓膜を壊さない程度の距離を取ってターの耳元で鳴らす。

[メイン] アンサージュ : 「きゃっ!」

[メイン] 巴マミ : 「あっ…ごめんなさい…!」

[メイン] ロックスター : 「アボゲムボビョホゲギャ!!!?!!?」
「………!ゴブッ!!ゲホッ…ガフッ…!…ハァ…ハァ…おれは…生きてるのか…?」

[メイン] アンサージュ : 「だ、大丈夫です」
「目覚め方が独特すぎます……けど……。ふふっ、生きてますよ……生きてるんです」

[メイン] ロックスター : 「あ…ああ…そ、そうか…助けるつもりが助けられるなんて情けないんすがね…」
非常に申し訳無さそうに、情けなさそうに。

[メイン] 巴マミ : 「……いえ、私たちを助けようとしてくれたんだもの……!いや、その話は後!!」

[メイン] アンサージュ : 「あの映写機を……止めないと!」

[メイン] ロックスター : 「……まだやることが残ってるみたいなんすがね…じゃあ今度こそ役に立ってやるんすがね…!」
二人が駆け出し、それについて行く

[メイン] GM : 激しい音を立てている映写機をとめるため、あるいは確認するために君たちが映写室に行った場合、そこには、狂ったように音を立てながらフィルムを回す映写機がある。

[メイン] GM : フィルムは怪しい光を放ち、無限の記号(∞)のような形でつながって高速で回転している。

[メイン] GM : 力で打ち壊すというなら〔筋力〕で判定。〔機械工学〕を持っているなら、装置を普通に停止できる。

[メイン] ロックスター : 「…この手のはおれに任せてほしいんすがね」
アマとしての知識を頼りに、装置を停止させようとする。

[メイン] GM : ターが映写機を止めると、回転の反動でフィルムはちぎれ、光も失われる。

[メイン] ロックスター : 「……終わったのか?終わったと言ってほしいんすがね…」

[メイン] アンサージュ : 「光が……消えていきます……」

[メイン] 巴マミ : 「……全部……元通りになったの…?」

[メイン] 巴マミ : 自身の指から垂れた血を口に含む。

[メイン] GM : マミさんが血を舐めると、鉄の味が口内へ広がる。

[メイン] 巴マミ : 「……!」

[メイン] アンサージュ : 「だ、大丈夫ですか……? ……!」
ハンカチを差し出しつつ、驚いた様子の顔を見る。

[メイン] 巴マミ : 「あ……いや、いいの。……ありがとね、アンサージュさん」
ふぅ、とようやく息をついて笑顔を返す。

[メイン] アンサージュ : 「……お、終わったんですね……」

[メイン] ロックスター : 二人の様子を見て、ようやく力を抜く。
「どうやら……これで解決みたいなんすがね」

[メイン] ロックスター : 「さて…おれは劇場で倒れてる人を介抱しにいくんすがね。もしかしたらまだ生きてるかもしれない」

[メイン] GM : 1d6 生存者 (1D6) > 4

[メイン] アンサージュ : 「そうだ……!私、馬車を呼んできますね!」

[メイン] 巴マミ : 「え、ええ……じゃあ、私は警察に説明を!」

[メイン] GM : ターは劇場内で生存者を4人発見しますが、どれも精神を病んでおり、うわごとをブツブツと言っていますね。

[メイン] ロックスター : 「おいアンタたち…!…仕方ねえか、おれももう一度相対したときは死ぬかと思ったしな」

[メイン] GM : マミさんが警察に連絡を入れると、駆けつけた警察がなにがあったのか説明を求めてきますね。

[メイン] 巴マミ : 「……その、私も錯乱しているんですが……おそらく、上映フィルムで集団催眠のような状態に……私たち三人以外は、まだ意識も虚ろな状態で…」

[メイン] GM : 警察はマミさんの説明を聞いても納得はしていないようですが、精神を病んだ観客やミイラ化した人たちを見てそれどころではないようで、君たちはすぐに解放されます。

[メイン] 巴マミ : 何度か頭を下げて、踵を返し他の二人を手伝いに行く。

[メイン] GM : 翌日の新聞に、劇場にて謎の怪死事件と大々的に載りますが、その真相を知っているのは君たちだけです。

[メイン] GM : しかし、果たしてそれが本当に真相なのかは君たちにもわからないかもしれません。

[メイン] GM : こうして奇妙な映画鑑賞会は幕を閉じました。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 劇場に残されたちぎれたフィルム。
もしそれを見た人や、つなぎ直して再生する人がいたとしたら、また同じような事件が起きるかもしれませんね。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : Kutulu「オーロラの祝福」

[メイン] GM : END